雲隠
   

2011年5月14日[土] - 6月5日[日]
オープニングレセプション:5月14日[土] 15:00-

   
也趣藝廊 / AKI Gallery
台北市民族西路141號 / 141, Min Tsu W. rd., Taipei 103-69, TAIWAN
tel: 886-2-2599-1171

協力:ミヅマアートギャラリー
   
DM(表裏)。作品は「ひかる河も」2011年
2011年の上半期のメインとなる「雲隠」、台湾での個展がいよいよ始まります。
新たに制作した作品は大きめの変形キャンバスが6点、和紙を貼った小さいパネルが13点。

AKIギャラリーは3つのフロアがあり、今回の展示は1Fから3Fへと鑑賞していくうちに徐々に作品の深部へと入り込んでいくように構成されています。

今回の制作は、いつも描いている女の子たちからオーラのようなエネルギーが放たれているとしたら、そしてそれが目に見えるとしたら、という観点で行われています。
山口は「源氏物語」を読んだときに、源氏の描かれ方には言ってみればオーラや共感覚をもつ人物であるようなところがあると感じ、源氏の放つ光、登場人物たちの魂や込められた思いの深さといった、本来なら見えないものが見えるかのような感覚を自分の作品に置き換えました。
歳相応の美や性別を超越したかのような存在である少女から放たれるものが、周囲の環境や時間をも取り込んでいるかのように少女に付随し、手足のごとくそこにある。山口が受け止めたエネルギーの放出は、草花の形や文様のようにも表され、またキャンバスの形そのものも少女の体に沿って柔らかく広がるオーラを示しています。

展覧会タイトルの「雲隠」は、源氏物語において巻名だけが伝えられ本文が伝存しない帖からきています。
帖名のとおり源氏の死をあいまいにしていることが、この帖の本当の有無よりもはるかに強い存在感があり、源氏という人についても生死にかかわりなく光り放つ存在であることが強まっている。
自分の展覧会が行われたということが記録として残るだけでなく、作品が確かにここに存在し光を放ったであろうことが、見た人たちの心に深く残ってくれたらという願いからつけられました。

台湾の自然や人々の営みなどにも思いを馳せながら作られた展覧会です。
ご旅行の方、お仕事で行かれる方など、機会がありましたらぜひご高覧ください。
以下、台湾での作業〜オープニングまでの様子を更新しています。
AKIギャラリー1F。通りに面したところはほぼガラス
5月7日夕方、台北市AKIギャラリーに到着。すでに送っていた日本からの荷物を確認し、まずはミーティング、翌8日から本格的に作業開始しました。
ゆったり広い展示スペースが3階分…ということでそれぞれのフロアでちがう見せ方を企画しています。
まずは各階に展示するものを運びこみ、おおまかな位置決め、開梱。AKIギャラリーはスタッフが全員女性なので力仕事はなかなか大変そうですが、皆さん若くて作業はテキパキかつ細やかで、更に通訳の方もいらしてくださりとてもスムーズに進んでいます。
山口は指示のあと、壁画に取り掛かりました。今回の壁画は主に1階から階段〜踊り場に描くことによって各階どうしのつながりを意識し、次のフロアに誘う案内役みたいな目的があります。
2F。新作のキャンバスはここに。この箱を開くと…
ミヅマ特製のパーフェクトな梱包。嘆息。
 
ところでまだ本格的な夏は先ですが、台湾はすでに日中30度を超えていて湿度も高く蒸し暑いのです。そんな中動きまわるとじっとりしてしまうしトイレの回数も減りますが、旬のスイカやマンゴー、日本では見たことない果物などがすごく美味しくて素敵です。そして時間をきちんと決めて仕事をしてそのあとおいしい食事をたくさん、というメリハリは出張ならではなので新鮮な気持ちで過ごしています。もちろんオープニングも迫って緊張もあるのですが。
スイカ、タピオカミルクティー、お餅。
キャンバスの配置を決めて展示。
 
5月9日。3Fの組立式壁画の組立てをスタート。
本当はもっと照明を落としてご覧いただくのですが。
男手も少なく心配していましたが、床の水平が出ているせいなのか意外にもスムーズに進み、異例のスピードでここまできました。
壁画は1Fから2F踊り場に進みました。
明日は組立式壁画に天井を搭載し、全ての作品の壁への取り付けを完了し、大体の展示のめどをたてる予定です。
みずみずしくさわやかでこの暑さにぴったりの果物。(蓮霧というらしい)
踊り場の壁画。ここはそろそろ完成
 
5月10日。この2日間は男性の力をお借りして、まずは組立式壁画の天井を大勢で持ち上げ載せました。なぜかみなさん掛け声は「せーの」でした。もろもろ微調整をしつつ、山口は2階から3階に移って壁画作業。
解体は立ち会えないので、構造などを詳しく説明します。
それからほぼ手を付けていなかった1階の展示に取り掛かりました。
1階はグッズの什器と版画、そして今回初めて制作したパネルの作品を展示します。
和紙を貼ったパネルは同型のものを13点作っていて、それぞれがどの向きでも組み合わせることができます。
それだけにこの展示ではどのように見せるか…結構悩んで決めました。
和紙貼りパネル。一度決めた向きが外すとわからなくなってしまうミス続出。
この日はギャラリーのオーナーが誘ってくれた夕食でした。山口は作品のことを色々たくさん尋ねられていたようです。
おしゃれなお店。味ももちろん
5月11日。インストールも大詰めです。昨日パネルの展示のときに急遽、壁の一部を塗ることにしたので余裕だなあと思っていたスケジュールにちょっとギリギリ感がでてきました。
色の調合をする山口。指にマメができるほど混ぜたとか
お手伝いさんの二人に広いところを一気に塗ってもらいました。作業中、ペンキ片手に何度も記念撮影していたので、楽しんでやってもらえたのかもしれません。高所も進んで塗っていただき助かりました。
並行してライティング調整や掃除などをしてこの日は終了。完成はもう目の前。
こうしてみるとビーチっぽい風情
 
12日は一緒に訪台し子ども二人を見ていてくださったお母様&ご友人が帰国、入れ替わりで我らがボス三潴さんが台湾入りします。
次回更新はオープニングになるでしょうか。お楽しみに!次のページへ!
 
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